双葉町事故直後毎時1590マイクロシーベルト [原発事故]
福島・双葉町、事故直後1590マイクロシーベルト(朝日新聞2012年9月22日12時9分)
双葉町で敷地外最大の放射線量…水素爆発直前(2012年9月21日20時52分 読売新聞)
双葉・上羽鳥1590マイクロシーベルト 残存データ回収(2012年9月21日 福島民友ニュース)
何で今さら、と思うけど、重要なのは、1590マイクロシーベルトという値よりも、一号機の水素爆発前に大量に放射能漏れが起きていたということだ。(福島民友はなぜ『水素爆発の後』なんて書いているんだろう?)
爆発前であれば意図的なベントなのだから、殺人行為だろう。
こういうことを言うと、過小評価のためにまた「チェルノブイリ」の話を引っ張って来て、「それでもたいしたことない」と抜かす人が出てくる。
毎回毎回、「火事で1人死んだ」と言えば、「いやいや、ロシアの火事では10人死んだから、たいしたことない」みたいに言ってくる。
だから一体なんだと言うのだろう? 単純にどっちもひどい話なだけだろう。
では、今一度、福島とチェルノブイリを比較してみよう。
(前記事:チェルノブイリ原発事故直後の放射線量)
チェルノブイリで10km圏内の空間線量最高値は毎時1000〜3500マイクロシーベルトぐらいとされる。
今回の発表で、福島でも瞬間的な空間線量はたいして変わらないことが分かった。
では、もっと原発に近い場所であったらどうか。
福島原発敷地内だと正門で「毎時12ミリシーベルト(12000マイクロシーベルト)」出ている。
チェルノブイリだと、爆発後40時間後ぐらいで、原発から数kmのプリピャチという街で「毎時13ミリシーベルト(13000マイクロシーベルト)」が出ている。
ではその最高値がどれぐらい続いたのか?
福島は正確には分からないが、長くても数時間ではないだろうか?
それがチェルノブイリでは100時間以上続いた。
そしてプリピャチでは、その「毎時13ミリシーベルト」の中、一般市民4万5千人がバスに乗って避難した。
チェルノブイリ北方17.5kmのボルシチェフカ村で、何も知らずにプリピャチ川河畔で二日間日光浴をしていた男性は、急性放射線障害で病院に入院した。全身の被ばく量は推定3シーベルト(3000ミリシーベルト)だった。
福島原発事故の最中に上半身裸で日光浴していた人間なんていないし、毎時13000マイクロシーベルトの放射線量の中を避難したりしてないだろう。
チェルノブイリでは30km圏内9万人の避難が完了したのは事故から10日後で、その間人々は、毎時400-1200マイクロシーベルトの環境に閉じ込められた。
だから福島原発事故では神風が吹いて、東日本全体の住民の被ばく量が少なく済んで本当に良かったと思っている。
しかし、被ばくしなかったわけではないし、単純に空間線量だけ見ても、爆発直後に半減期の短い放射性核種でどれぐらい被ばくしたのかなんて全く分からない。
(だからこの間の子供の甲状腺検査の結果は予想外だった。やはりその初期被ばくが影響したのかと思っている)
それをチェルノブイリと比較して「たいしたことなかった」なんて言うのは、東電や政府や原子力関係者を擁護することにしかならないだろう。
「毎時1590マイクロシーベルトなんて聞くと、一瞬びっくりするでしょう? でも、見てください、チェルノブイリ。毎時13000マイクロシーベルトの中で4万5千人避難! それに比べたら福島、もう全然たいしたことないですよ」
こんな戯言を「ああ良かった」と受け入れられるなら、どれだけ頭が麻痺してるんだと思う。
ガンや白血病や甲状腺障害よりも、最も多くの人に表れる放射能による健康被害は、「慢性的に具合が悪くなる」ことだと思う。
空間線量が1590マイクロシーベルトだろうが1マイクロシーベルトだろうが、被ばく量に関わらず、その被害はもうすでに出ているし、これからもっと増えるだろう。
数字で一喜一憂している場合ではないのだ。
また、上羽鳥の場合、同原発1号機の水素爆発よりも前の12日午後3時に最大値を観測しており、県は「爆発前から放射性物質が漏れていた」と見ている。今後、風向きや風速など、詳細な分析をするという。
双葉町で敷地外最大の放射線量…水素爆発直前(2012年9月21日20時52分 読売新聞)
双葉・上羽鳥1590マイクロシーベルト 残存データ回収(2012年9月21日 福島民友ニュース)
1号機で水素爆発が発生した3月12日午後3時36分の後に、双葉町西部の上羽鳥地区で計測された毎時1590マイクロシーベルトが最大値だった。同じ12日午後に最大値を観測した地点が複数確認されたことが特徴で、最初の水素爆発により、濃度の高い放射性物質が外部に放出された可能性がある。
何で今さら、と思うけど、重要なのは、1590マイクロシーベルトという値よりも、一号機の水素爆発前に大量に放射能漏れが起きていたということだ。(福島民友はなぜ『水素爆発の後』なんて書いているんだろう?)
爆発前であれば意図的なベントなのだから、殺人行為だろう。
こういうことを言うと、過小評価のためにまた「チェルノブイリ」の話を引っ張って来て、「それでもたいしたことない」と抜かす人が出てくる。
毎回毎回、「火事で1人死んだ」と言えば、「いやいや、ロシアの火事では10人死んだから、たいしたことない」みたいに言ってくる。
だから一体なんだと言うのだろう? 単純にどっちもひどい話なだけだろう。
では、今一度、福島とチェルノブイリを比較してみよう。
(前記事:チェルノブイリ原発事故直後の放射線量)
チェルノブイリで10km圏内の空間線量最高値は毎時1000〜3500マイクロシーベルトぐらいとされる。
今回の発表で、福島でも瞬間的な空間線量はたいして変わらないことが分かった。
では、もっと原発に近い場所であったらどうか。
福島原発敷地内だと正門で「毎時12ミリシーベルト(12000マイクロシーベルト)」出ている。
チェルノブイリだと、爆発後40時間後ぐらいで、原発から数kmのプリピャチという街で「毎時13ミリシーベルト(13000マイクロシーベルト)」が出ている。
ではその最高値がどれぐらい続いたのか?
福島は正確には分からないが、長くても数時間ではないだろうか?
それがチェルノブイリでは100時間以上続いた。
そしてプリピャチでは、その「毎時13ミリシーベルト」の中、一般市民4万5千人がバスに乗って避難した。
チェルノブイリ北方17.5kmのボルシチェフカ村で、何も知らずにプリピャチ川河畔で二日間日光浴をしていた男性は、急性放射線障害で病院に入院した。全身の被ばく量は推定3シーベルト(3000ミリシーベルト)だった。
福島原発事故の最中に上半身裸で日光浴していた人間なんていないし、毎時13000マイクロシーベルトの放射線量の中を避難したりしてないだろう。
チェルノブイリでは30km圏内9万人の避難が完了したのは事故から10日後で、その間人々は、毎時400-1200マイクロシーベルトの環境に閉じ込められた。
だから福島原発事故では神風が吹いて、東日本全体の住民の被ばく量が少なく済んで本当に良かったと思っている。
しかし、被ばくしなかったわけではないし、単純に空間線量だけ見ても、爆発直後に半減期の短い放射性核種でどれぐらい被ばくしたのかなんて全く分からない。
(だからこの間の子供の甲状腺検査の結果は予想外だった。やはりその初期被ばくが影響したのかと思っている)
それをチェルノブイリと比較して「たいしたことなかった」なんて言うのは、東電や政府や原子力関係者を擁護することにしかならないだろう。
「毎時1590マイクロシーベルトなんて聞くと、一瞬びっくりするでしょう? でも、見てください、チェルノブイリ。毎時13000マイクロシーベルトの中で4万5千人避難! それに比べたら福島、もう全然たいしたことないですよ」
こんな戯言を「ああ良かった」と受け入れられるなら、どれだけ頭が麻痺してるんだと思う。
ガンや白血病や甲状腺障害よりも、最も多くの人に表れる放射能による健康被害は、「慢性的に具合が悪くなる」ことだと思う。
空間線量が1590マイクロシーベルトだろうが1マイクロシーベルトだろうが、被ばく量に関わらず、その被害はもうすでに出ているし、これからもっと増えるだろう。
数字で一喜一憂している場合ではないのだ。
2012-09-24 02:56
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