電磁波測定器 [被曝]

電磁波測定器を買った。

避難先で引っ越すことにしたのだが、そのマンションのベランダ前に電線があって、電柱に変圧器がくっ付いている。

放射能のせいで避難しているのだから、電磁波だって避けたいと思う。

注文する前に、ネットでいろいろ調べる。

高圧線から出ている電磁波は低周波で、低周波専用の測定器は5000円ぐらいで買えるんだけど、携帯とかwifiとか電子レンジはマイクロ波っていう高周波だから、両方検知できるやつを選んだ。送料無料、新春割引で1万5000円。

しかし、うーん、いろいろ調べたら、もしこれで「針が動く」ようなことがあったら、それだけでも結構まずいのかもと思う。

極低周波被ばくも低線量被ばくと同じような感じで、WHOが1980年代に5ガウス以下は安全と言ったのを電力会社が安全の根拠としてるけど、実際は1250分の1の4ミリガウスでも小児白血病のリスクは2倍になるとか書いてある。

0.1ミリガウス以下を安全値としている学者もいるのだが、この測定器の検出限界値は0.2ミリガウスなのだ。

ガイガーカウンターで0.1μSv/h以下が測れないので、0.01まで測れるシンチレーション式を買うはめになったのと似ている。

携帯電話の基地局から出るマイクロ波にいたっては、オーストリアのある州で0.001マイクロワット/平方センチメートルを基準値にしようとしているところがある一方で、日本の基準は何と1000マイクロワット/平方センチメートルだと言う。

そしてこの測定器のマイクロ波検出限界値は10マイクロワット/平方センチメートルなのだ。

(*追記:この機器では、携帯電話本体のマイクロ波は測定できるが、無線LANや基地局から出る高周波電波は検出できないらしい。)

だから、この測定器を使って安全確認するなら、正直「針が動かない」ということが前提になってしまう。

同じ測定器で電気製品を計測している動画がYoutubeにアップされてて、それを見るとパソコンや電子レンジどころか、アイロンやドライヤーでもガンガン針は振れるらしいから、もしこれで電気カーペットを測ったら、子供を乗せたくなくなるかもしれない。

まあだから、電化製品のことは忘れて、部屋の磁場、マイクロ波だけ測るようにしよう。

使い方。備忘録。

trifieldmeter100xe.jpg

低周波を測る。

1.ダイヤルをMagnetic(0-3range)の高感度モードにする。目盛りの真ん中Magnetic(0-3range)を見る。検出限界は0.2ミリガウス。これで高圧線とか変圧器から漏れる「磁場」を測る。

2.まず公園とかで、バックグラウンド値を測る。たぶん、ゆらゆらするか、全く動かないかだと思う。

3.部屋で測る。たぶん、目盛りは動かないはず。

4.電線側のベランダで測る。ここでも動かないことを祈る。もし動いたら、それは0.2ミリガウス以上あることになる。0.3ミリガウスから「電磁波過敏症」の人は反応すると言う。学者によっては「0.1ミリガウス以下」を安全値としているから、針が動いたら、それだけで極低周波磁場の危険性はあるということだ。

低周波の基準値は、オランダ4ミリガウス、スイス10ミリガウス。日本は「なし」

4ミリガウスで小児白血病2倍というのだから、1ミリガウスでも危ないだろう。もし1ミリガウスに上がるようなことがあれば、引っ越しは断念するしかない。

しかし、高圧線の下でも1.3-3ミリガウスぐらいのところもあるから(電力使用量によって上下するので、夏場は10ミリガウスとかになったりするらしい)、おそらく周囲に何もなければ、特に上がらないと思う。

ちなみに携帯に近づけたら低感度モードの100ミリガウスでも完全に振り切れると思う。なぜなら携帯の磁場は200ミリガウスぐらいある。

高周波(マイクロ波)を測る。

1. ダイヤルをRadio/microwaveに合わせて、目盛りの一番下の「電力密度」を見る。検出限界は0.01ミリワット/平方センチメートル。

2. これもまた公園など周囲に電波塔のないところで、バックグラウンド値を測っておく必要がある。携帯の電源をオフにして測る(携帯の電磁波防護基準は1.5GHzで1ミリワット/平方センチメートルだから、携帯を近づけたらその目盛り一杯に振り切れるはずだから)。ここで果たして0になるかどうかが問題だ。なぜなら、0.01ミリワット/平方センチメートルというのは10マイクロワット/平方センチメートルで、国際基準で言うとイタリアの高周波規制値と同じなのだ。だからここで針が動けば、すでに公園でイタリアの基準超えになってしまう。

なので、「針が動かない」ことがまた前提になる。

3.室内で計測する。携帯が切れていれば、ここでも「針は動かない」はず、、、。

国際基準を見てみよう。

スイス 4μW/cm2

イタリア 10μW/cm2
 
ロシア 2.4μW/cm2
 
中国 6.6μW/cm2
 
日本 1000μW/cm2(1.5GHzの場合)

ブリュッセル 2.4μW/cm2(予定)

ザルツブルグ(オーストリア) 0.1μW/cm2(提案中)

フォローゲン州(オーストリア)0.001μW/cm2(提案中)

出典:大久保貞利氏著「誰でもわかる電磁波問題」

マイクロ波の安全とされる値はザルツブルグの0.1らしいから、その1万倍の1000μWなんて言う基準値を設けて携帯用アンテナ建てまくってる日本だと、もしかしたら街中針が動きまくるのかもしれない。

(*追記:高周波電波は検出されないので、おそらく街中では0値だろう。高周波電波を測定するためには、3万円ほどの専用機器が必要なようだ)

(*追記2:高周波電波でも、0.001μW/cm2とかの『安全値』を検出するためには、さらに高価なプロ用の機器でないとダメみたい)

とにかく、物が届いてから実際測ってみることにする。

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コメント 5

oreophrynella

日本の基準が桁違いに高い(高くて許されている)のは何故なのでしょう?
私は原発と同じく、電磁波も「なんとなく嫌だ」と思っていても、これまで深く追求したことがありませんでした。以前、送電線鉄塔のすぐ下にあるアパートに7年ほど住んだことがありますが、雨の日にはジリジリと嫌な放電音がするし、身体に影響が無いか、毎日嫌だなぁと思いながら暮らしていました。スウェーデンなどでは住宅や幼稚園の建設規制があるようですが、この鉄塔のすぐ下には小学校がありました。日本は電磁波の規制も人(特に子ども)の命や健康を守るという視点が緩いのですね。
気のせいかもしれませんが、私は電気毛布や電気カーペットでもぴりぴりするし、通電中のコンセントの接続部分にうっかり足を乗せてもぴりぴりします。娘には祖母が使っているホットカーペットにはなるべく乗らないように言っています。家電からいったいどのくらい電磁波が検出されるのでしょう。測定されたらぜひ教えてください。
by oreophrynella (2012-01-10 14:16) 

colin

正直、また「電気」か、、、と思います。携帯基地局から出ている「高周波電波」は、プロ用の高価な機器でないと、0.001マイクロワット/cm2とかの安全値までは測れないらしいので、基地局や電波塔からはなるべく離れて、携帯は寝室に持ち込まないとか、こまめにコンセント抜くとかするしかなさそうです。検出限界10ベクレルの機器で測定した「検査済み食品」からの「低線量内部被ばく」を避けるためには、「怪しいものは食べないようにするしかない」というのに似ています。測定したら報告します。
by colin (2012-01-11 10:31) 

oreophrynella

ほんとですね…脱原発ポスターの「たかが電気のために」というコピーを思い出しました。
私は使っていませんが、一番気になっているのは、オール電化住宅必須アイテム「IHクッキングヒーター」です。妊婦さんがアレの前に立って毎日調理していたら、胎児は…と心配でなりません。
by oreophrynella (2012-01-11 11:40) 

BEMSJ

電磁波をキーワードにこのブログを拝見。
トリフィールドメータに関しては問題点を指摘したサイトが
あります。
参照してください。
by BEMSJ (2012-01-13 00:18) 

colin

とても参考になるサイトを教えていただきありがとうございます。家電はかなり高めに出るのですね。何かやはり安いガイガーカウンターに似ています。高圧線は正常に測れるようですね。6600ボルトの変圧器を測るのが目的なので、正確な値が出るといいです。
by colin (2012-01-13 23:17) 

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